自動車整備学校の勉強環境はどんな感じ?知識が定着するための秘訣とは
一人前の自動車整備士になるために通学する自動車整備学校。自動車整備学校は全国にいくつもあり、学校によって様々な実習を学ぶことができます。そして、各自動車整備専門学校は独自の色を出すために、優秀な自動車整備士を輩出するために、日々努力をしています。
このように様々な専門学校が、様々な学習方法を日々模索しているのですが、どの学校も避けて通れない関門があります。それが自動車整備士の筆記試験。自動車免許と同じようにどんなに実技を頑張ろうとも、筆記試験に落ち続ければ自動車整備士として働くことはできません。自動車整備士の資格は国土交通省が定める国家資格です。そのため資格を持っていないのに整備をしてしまうと法律で厳重に処罰されてしまうのです。
なので、自動車整備専門学校を選ぶとき、実習と同じくらいに大事になるのが筆記試験の学習環境。普段はイメージ出来ないかもしれませんが、自動車は今までの自動車エンジニアが汗水流して考え抜いた、「最先端技術の結集」です。そのためコンピューターを使う場合も多いですし、自動車業界にいないとまずわからないような知識も数多くあります。なので、普通科の勉強以上に「どうやったら資格試験に合格できるのか?」を追求し、効率よく勉強する必要があるのです。
しかし、自動車整備専門学校がどんな学習環境を整えているのかは、なかなかイメージがつきにくいですよね。なので今回は、当校の事例を参考に、自動車整備専門学校がどのような学習環境を整えているのかについて解説していきます。
それでは詳細に入る前に、勉強環境をつくる上で大切なことは何か、について考えていきたいと思います。ところでこのコラムを読んでくれているみなさんはこんなことを思ったことはないでしょうか?
「大学に通っても結局遊んじゃうので、独学で勉強した方がいいんじゃない?」
確かに日本では、大学生といったら「人生の夏休み」と思っている人も多いですよね。。ではあえて専門学校に通ってまで勉強する意味は何か。私ならこう答えます。
「何がわからないのか」を客観的に気づくことができる。
資格勉強の専門学校に通うメリットはこの点にあると思っています。確かに独学の方が自分の速度で勉強できる分、要領の良い人はサクサク勉強できますし、学校だったら遊んじゃうリスクもあるでしょう。しかし、独学にもデメリットがあります。それは前述したように「客観性」がなくなってしまうのです。自動車整備士試験の場合、とにかく暗記すればOKというわけではありません。その後のキャリアを見通し、顧客の自動車の安全を守るためには、得意科目をひたすらクリアするような勉強では、顧客の安全を守ることは出来ないですよね。
そのため当校では主に下記3点を意識して学習環境を作っています。
①計画通りに進んでいないところをチェックできる体制
②「わからないところ」をそのままにしない体制
③いつでも「わからないところ」聞ける体制
独学で勉強する場合、一番大変なのは「何がわからないのか」を把握すること。専門学校ではこの点を解消するために様々な取り組みを実施しています。
ではどんな取り組みを行っているのか、当校では具体的に下記の取り組みを実施しています。
・5期制の採用
・ステップクリア授業
・少人数・担任制
それでは事例を交えて紹介していきましょう。
義務教育を終えた皆さんのほとんどは、前期(中間/期末)後期(中間/期末)学期末で試験があったかと思います。この体制でも悪くないのですが、皆さんはこのような経験はありませんでしたでしょうか?
・授業が思ったより進まず、試験の範囲が短くなった。
・自分の学校は他校と比べて、期末テストの出題範囲が広い。
・中間試験は簡単だったけど、期末試験は量が多くて難しかった。
このように前期・後期・学期末のような試験編成にすると、授業進捗の影響でテストの範囲が異なるようなことが起きます。資格試験がなければこれで良いのですが、自動車整備専門学校の目的は資格試験の合格です。授業進捗が遅れたからといって、資格試験の出題範囲が狭くなるわけではありません。
そのために当校では、授業計画の遅れに早いうちから対策できるよう、5期に分割して対応をしています。5期に分割することにより、学生側の苦手な点にも早めに対応することができるのです。
また勉強を行う上でこのような経験もありませんでしたか?
・自分では理解していると思ってたけど、いざ説明する側になったら全くわからなかった。
・教科書を読んで理解していると思っていたけど問題を解いてみたら全然解けなかった。
・授業は聞いているけど「何を学んでいるのか」がわからなくなった。
このようなことが起きないように当校では「ステップアップ授業」というシステムを採用しています。
ステップアップ授業を簡単に説明すると下記のような特徴があります。
URL:https://car.ttc.ac.jp/school/point
・毎回配布される「授業シート」には90分の授業で学ぶ10のポイントを掲載。
・「授業シート」があることで「いま何を学んでいるのか」を把握する。
・学習した内容を10の出題形式でまとめた「授業カルテ」を作成。その場で解答と照らし合わせることで、一人ひとりの“つまずき”を先生が把握でき、その場で対処できる
義務教育の時にも先生に言われたと思いますが、授業を行う上で大切なのは、事前準備・目的の把握・授業後の振替りです。ステップアップ授業では、この大切なことができるように仕組みで解決しているのです。
また授業を受けていてこのような経験もありませんでしたでしょうか?
・クラスの人数がたくさんいて先生に聞くのが恥ずかしい。
・授業の内容がわからないまま、そのままにしてしまった。
・補習もなかったので、わからないまま大人になってしまった。
わからないことをそのままにしておくと、資格試験に影響が出てしまいます。そのため当校ではいつでも質問しやすいように「少人数・担任制」を採用しています。また、それでも学び残しが残らないように「コマ補習」という独自の補習制度でその日の学び残しを徹底的に無くしていく取り組みも行っています。
以上、当校の事例を参考に勉強環境について解説していきました。前述にもあるようにいくら実技を頑張ったとしても、筆記試験をクリアしないと自動車整備士になれません。そのため勉強環境は必ずチェックするようにしましょう。
当校でも合格率を上げるために様々な取り組みをしています。しかしこれが完璧というわけではありません。他の自動車整備専門学校も様々な工夫を行い、カリキュラムや勉強環境の改善に努めています。また受験生の性格上、独学にした方が良いのか、大人数で一体となり勉強した方が良いのか、それともマンツーマンに近しいような親密な関係で勉強した方が良いのか、異なると思われます。
勉強環境は各学校によって方針や力を入れるポイントが異なるので慎重に吟味し、納得のいく学校・キャリアを選択できるように頑張って情報を集めてみましょう!
当校は、自動車業界の幅広い人材ニーズに
応えるために、世界水準の技術者を育成します。
世界の最先端技術の結集とも称される自動車。常に進化を続ける自動車業界を、20,000名以上の東京工科自動車大学校の卒業生が支えています。業界が求める高度教育で「選ばれる」人材を育成し、学生一人ひとりの夢を実現します。