自動車 海外技術指導員とは
自動車の海外技術指導員とは、開発途上国などに対し、日本の高度な自動車の技術や知識を伝える仕事です。
すでに自動車整備士として働いている人や、これから自動車整備士を目指すという訓練生のために技術指導を行います。
開発途上国に自動車技術を伝えることは、整備不良車を減らして事故を未然に防ぐほか、その土地の自然環境などにも配慮することになります。
主に職業訓練校や技術系の学校で講義や実習を行いますが、相手国の省庁や自治体の自動車整備工場で指導を行う場合もあります。
日本の高い自動車整備技術は世界でも評価されており、その技術をより多くの人に伝えることのできる公共性の高い仕事です。
自動車 海外技術指導員の仕事内容
自動車 海外技術指導員の主な業務内容
自動車の海外技術指導員とは、開発途上国など、まだ自動車整備の技術が不十分であったり、指導できる人がいなかったりする土地に赴き、技術や知識を現地の人に伝える仕事です。
開発途上国では自動車の正しい整備技術がないばかりに、整備不良で事故や故障が起こったり、周囲の環境に影響を与えたりしています。
こうした土地で技術指導を行い、産業の発展や技術を学んだ人たちの進学・就職などに貢献します。
そのほか、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)といった基本的な職場環境の構築、工具の使い方や安全な作業の仕方なども指導します。
自動車 海外技術指導員の主な活躍の場
自動車の海外技術指導員としての活躍の場は、主に開発途上国と呼ばれる国々です。
2022年度のJICAでの募集実績を見ると、インドネシア・カンボジア・パラオ・ボリビア・エチオピア・ガーナ・ウガンダなどがあげられます。
主にアジアやアフリカ諸国への派遣が多く、自動車が普及し始めているものの、整備士が足りない、整備技術が未熟といった国が中心です。
海外技術指導員は、こうした国の職業訓練校や技術系の学校、自動車整備を扱う企業で講義や実習を行って指導をします。
そのほか、国の省庁や自治体で行っている自動車整備工場で指導する場合もあります。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時派遣が中止されたものの、今後各国で自動車が普及するにつれて、活躍の場はより広がっていくと考えられます。
自動車 海外技術指導員になるには
自動車の海外技術指導員になるには、JICAの海外協力隊になるのが一般的です。
まずはJICA主催の応募説明会やイベントに参加し、自動車整備にどのような派遣先があるか、どういった仕事をするのかを調べておきましょう。
実際に応募する際は、一次・二次選考、適性検査(Web版、自宅受験)が行われます。
合格後は派遣前訓練があり、語学や生活に関することなどをしっかり学んでから現地へ向かいます。
海外協力隊になるには特別な学歴は必要なく、「20歳以上(応募締切日時点で19歳でも応募が可能な場合あり)」であれば、誰でも応募できます。
自動車 海外技術指導員関連の資格
海外で自動車整備の技術指導を行う場合には、基本的に二級自動車整備士(ガソリン・ジーゼル)以上の資格が必要です。
また自動車整備士として、整備工場での実務経験があることを条件としているものが大半です。
国によっては、日本ではもう使われていない古い自動車整備の技術が必要になることもあるため、さまざまな車種の整備に精通している人が望まれます。
また、英語をはじめとした語学力が必要です。
英語の場合、求められるのは中学卒業程度レベルで、英検3級もしくはTOEICスコア330点とされています。
派遣される前には訓練も行われますが、要請や業務内容によって求められるレベルはさまざまであるため、事前にしっかりと身につけておくことが必要です。