コラム

自動車整備士・種類

自動車整備士の種類とは

自動車を安全で快適に使用するために必要不可欠な存在である自動車整備士は、自動車の専門知識、自動車やトラックなどさまざまな車を点検、整備、修理する技術と資格を有していなければなりません。

そこで今回は自動車整備士の資格の種類、その取得方法について解説をしていきます。

自動車整備士の種類

自動車整備士は国家資格であり、4つに分類されています。
ここでは4種それぞれがどのように分けられているのか確認をしていきます。

① 一級整備士

一級整備士は自動車整備士のなかでも最も難関な資格として位置づけられており、その資格を保有しているのは自動車整備士のうちたった3%ほどしかいません。一級整備士は、より高度な技術を身につけた整備士を育成するアドバイザー能力や、現場の安全管理ができるなどリーダーのような役割を果たす位置付けにいます。また、最新の電子技術や環境保全などの知識を有しています。

この一級整備士は細かく分けると以下の3つの種類があります。

一級大型自動車整備士

一級大型自動車整備士は、総重量8トン以上で最大積載量が2トン超える車両(トラック)を整備する資格を指します。
運送業で欠かすことのできないトラックは長距離、長時間の稼働で消耗することが多く、大型自動車の整備は活躍の場が多岐に渡ります。
なお、この一級大型自動車整備士はこれまで試験が行われたことがないため、資格を有している人は一人もいません。

一級小型自動車整備士

一級小型自動車整備士は、総重量8トン未満で最大積載量が2トン以下、定員10名以下の普通自動車と四輪、三輪の小型自動車、軽自動車を整備することができる資格を指します。
後に解説する二級、三級ではガソリン・ジーゼル・シャシに分けられますが、一級の場合はひとつの資格ですべての部分を整備することができるといった違いがあります。

一級二輪自動車整備士

一級二輪自動車整備士はバイク整備士とも呼ばれる資格です。二輪自動車を整備する資格ですが、平成に入るまでの20年以上の間、資格試験が中断されており、四輪自動車整備士という資格のなかに含まれていました。
また、一級二輪自動車整備士も一級大型自動車整備士同様、これまで資格試験が実施されたことがなく、資格は存在するものの所持者は一人もいません。

② 二級整備士

自動車整備士において、一般的な業務を遂行するために必要な能力を有するのが二級整備士の資格で、単独で分解整備作業ができるレベルを指します。
整備主任者や自動車検査員の資格要件が二級整備士で満たすことができ、法令においても一級と二級に行える業務に差はないので自動車整備士が目指すべき資格であるといえます。

二級自動車シャシ整備士

二級自動車シャシ整備士は、自動車のシャシ(エンジンとボディを除いた部分の総称)を整備することができる資格のことを指します。
整備の対象は、普通自動車および小型自動車の四輪、三輪、軽自動車のシャシです。

二級ガソリン自動車整備士

二級ガソリン自動車整備士は、ガソリン・エンジンを搭載した普通自動車および小型自動車の四輪、三輪、軽自動車を整備の対象とした資格を指します。
三級整備士では行うことのできないエンジンや足回りを整備することが可能です。

二級ジーゼル自動車整備士

二級ジーゼル自動車整備士は、ジーゼル・エンジンを搭載した普通自動車および小型自動車を整備の対象とした資格を指します。二級ガソリン自動車整備士と同様、二級ジーゼル自動車整備士の資格を取得していると、三級整備士では行うことのできないエンジンや足回りを含めた整備全般を行うことが可能です。

二級二輪自動車整備士

二級二輪自動車整備士は、二輪自動車や原動付自転車の一般的な整備全般を行うことができる資格を指します。一級二輪自動車整備士の解説にて前述した通り、一級二輪自動車整備士はこれまで資格試験が行われていないので実質的には二輪自動車整備において最上位の資格とされています。

③ 三級整備士

自動車整備士を志す場合、専門学校を出る以外にまず三級整備士の資格を取得します。
三級整備士は上級整備士の指示に従って一般的な整備を行うことができる資格なので、すべての整備は行うことができません。
例えば、エンジンを分解するほどの整備や足回りに関わる大がかりな整備は三級整備士の範囲外になっています。

三級整備士は一括りにされることが多いのですが、厳密には二級整備士の下位の資格なのでその分類も同様に分けられています。

  • 三級自動車シャシ整備士
  • 三級自動車ガソリン・エンジン整備士
  • 三級自動車ジーゼル・エンジン整備士
  • 三級二輪自動車整備士

二級整備士になるためには三級整備士の合格が条件の一つとなっていますが、上記すべてに合格しなければならないわけではありません。
自身が整備士としてどのような対象を整備していくのかによって取得の取捨選択が可能です。

④ 特殊整備士

特殊整備士は自動車整備士のなかでもより専門性に特化した資格であり、次の三つの専門分野に分けられています。

自動車車体整備士 自動車のフレームやボディ部分の整備や修理、板金塗装などを行うにあたり役立つ資格。
自動車電機装置整備士
  • 自動車の電気装置を専門的に扱う資格で、主に電子制御部やバッテリー、冷暖房装置など電子回路にかかわる整備を行う。
  • 近年では電気自動車やハイブリット車の需要の高まりから、より高度な知識や技術が求められているので現場で役立てることができる。
自動車タイヤ整備士
  • 自動車のタイヤに関する唯一の国家資格。
  • タイヤの点検や修理、整備をするタイヤのスペシャリストのための資格。

自動車整備士の資格取得方法

自動車整備士の資格試験を受験するためには専門学校に通う方法と、実務経験を必要年数積むことで受験資格を得る方法の二つがあります。
ここではそれぞれの方法について解説をしていきます。

自動車整備士専門学校に通って取得する

自動車整備士専門学校に通い修了することで、その課程に応じた受験資格が付与され、実技試験が免除(修了後2年)されます。
また、専門学校には「一種養成施設」と「二種養成施設」があり、一種では整備の実務経験がない人を対象としていますが、二種は整備工場などで働いている人を対象としています。
一種の方が当然カリキュラムに要する時間は長く、二種の方が短く設定されています。これにより、働きながらでも整備士の受験資格を取得しやすくなっているのです。

各課程修了後の受験資格については以下の通りです。

自動車整備専門学校修了者
(一級整備士養成課程)
  • 卒業と同時に一級整備士の受験資格を得られる。
自動車整備専門学校修了者
(二級整備士養成課程)
  • 卒業と同時に二級整備士の受験資格を得られる。
  • 二級整備士合格者が一級整備士を受験するためには、実務経験を3年以上積む必要がある。
高等学校の自動車科卒業者
(三級整備士養成課程)
  • 卒業と同時に三級整備士の受験資格を得られる。
  • 三級整備士合格者が二級整備士を受験するためには、実務経験を2年以上積む必要がある。

上記のように修了する課程によって得られる受験資格が異なります。
つまり、高等学校の自動車科卒業者が三級整備士に合格し一級整備士になるためには実務経験が計5年必要になるということです。

実務経験を積んで取得する

自動車整備専門学校や高等学校の自動車科を卒業していない人は実務経験を必要年数積むことで自動車整備士の受験資格を得ることができます。

  • 大卒/高卒の自動車や機械じゃない学科卒業:実務経験1年
  • 大卒/高卒の自動車や機械の学科卒業:実務経験6ヵ月
  • 高校の自動車科卒業:卒業と同時

なお、上記のように実務経験を経て資格試験を受験する場合、全て三級の受験資格からとなります。

まとめ

  • 自動車整備士には「一級」「二級」「三級」「特殊」の4種類がある
  • 一級整備士は全体の約3%しか所持していない資格である
  • 二級整備士の資格があれば一般的な整備士全般の仕事ができる
  • 自動車整備士の資格は自動車整備専門学校もしくは実務経験を必要年数経る必要がある
  • 専門学校には一種養成施設と二種養成施設がある

少子高齢化が進み、一台あたりの所持年数が延びてきている現代において、運転者が安全で快適に運転をするために整備をする自動車整備士の需要は高まっています。
今後自身が進みたい道をきちんと見定め、資格取得を目指していきましょう。

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