バイク整備士の専門学校ってどうなの?業界動向から専門学校に通った方が良い理由をご紹介
日本の乗り物の中でも比較的、気軽に乗ることができるバイク。高校生から乗れるような原付から、コアファンを産むハーレーダビッドソンなど、世の中には様々なバイクがあります。中にはバイクで日本一周してみたりした人もいるでしょう。
このようにポピュラーな乗り物であるバイクですが、実際にバイク業界で仕事にする人は、何を学んでいたのでしょう?また若者のバイク離れが増えているようなニュースも聞いたことはありませんか?
正直バイク業界は普通のサラリーマンと違って、キャリア形成がイメージしにくいですよね。そこで今回は、バイク業界の市場動向から、専門学校の選び方までまとめてご紹介します。バイク業界に対して、ちょっとワイルドなイメージを持たれる方も少なくないですが、しっかり学んでみると非常に奥が深く、一生かけて楽しめる業界です。この記事を読んで少しだけでもバイク業界に詳しくなってみましょう。
まずは国内市場から整理していきましょう。結論からいうと、バイクの保有台数・国内販売台数ともに年々減少傾向にあります。具体的に経産省のデータによると、直近10年間で保有台数が前年対比でプラスになっておらず、前年対比でみても毎年2%ずつ減少しております。また2014年以降は前年対比で一度もプラスになっていないという状況です。
ではなぜ国内市場が減少傾向にあるのか。様々な要因が考えられますが、私が思うにこの3つです。
特に大きいのは、バイカーのイメージの悪さ。バイクが一番売れていたのは1980年代の話で、当時は『3年B組金八先生』の第二シリーズ、バリバリ伝説、など、比較的ヤンチャな男性像がもてはやされていた時代です。真面目に勉強するのがクールという訳ではなく、どちらかというとバイクを乗り回し、社会に対してちょっと反抗する、など強い男性像が人気を博しました。
しかしその影響からか、ただマナーが悪いライダーや、深夜に騒音を鳴らしまくる悪質なライダーが増えてしまったのも事実。ブームが大きければ大きいほど悪質なファンも増えるのは世の常でしょう。
これらのマナーの悪さ、深夜の騒音被害に対して、ダイレクトで嫌悪感を抱いてしまったのが、20代~30代の若者世代です。現在では、人に迷惑をかけるようなマナーの悪い人はまずモテないですし、バイク=モテる、という構図がとっくの昔になくなってしまいました。
また若者の趣味が変わってきたのも大きいでしょう。最近では、ゲーム・アニメ・音楽などインドア志向の男性も市民権を獲得していますし、インドア志向でモテない、という偏見は現代の若者からは消え去っています。
また維持費や駐車場代も高いのもネックになっています。そもそも家にいればゲームや動画ストリーミングサービスでいくらでも遊べるのに、なんでお金がかかり、比較的危ない趣味に手を出すのか、と若者が考えるのも無理はありません。
ここまでバイク市場の減少要因について述べてきました。ここまでの流れだとかなりお先真っ暗でやめた方が良い業界なのでは、と思う人もいるでしょう。
しかし、そう思うのはまだ早いです。理由ですが下記の3つが挙げられます。
まず指摘したいのが、そもそものバイク人口の多さ。減少しているとはいえ、国内バイク保有数が1,000万人を超えています。10人に1人はバイクに乗っていることになりますし、道路をみてみると、確かにまだバイクの数は多いですよね。
確かにイメージは悪くなってしまいましたが、結局のところバイクは非常に便利なのです。車と比べて渋滞の心配もないですし、比較的安く手に入ります。自転車と比較しても、疲れる心配もないですし、高齢になっても乗ることができます。このようにイメージとは関係なく、バイクの社会的ニーズはある程度担保されているのです。
またコアユーザーの増加も見逃せません。実はモーターサイクルショーの来場者数は2012年以降増加傾向なのです。こちらも様々な理由が挙げられますが、考えられるのは「メカとしての面白さ」ではないでしょうか。今までは、バイク=不良、マナーが悪い、というイメージでしたが、バイクを自分流にアレンジし、キャンプと掛け合わせて配信するyoutuberが増えてきています。昔では考えられないですが、現在では、不良の乗り物、という印象よりも、色々細部をいじってみたいヲタク気質な男性の方が増えているイメージです。
このようにバイク=不良、マナーが悪い、というイメージはだんだん減っており、むしろ機能性の高さ、男心をくすぐるメカ、としての販売が増えてくるのではないかと考えられます。
これまで、バイク業界の市場動向について述べていきましたが、実際にバイク業界に勤める人にはどうすれば良いのでしょう。大きく分けると下記の2つのパターン。
1,2,の両方に共通するのが、必ず資格が存在することです。バイクの整備士には主に3級二輪整備士から1級二輪整備士まであり、そもそも資格取得しないと、どんなにバイクが好きだったとしても、簡単なバイク整備しか行えません。そのため、資格取得を考慮した上でキャリアを形成する必要があるのです。
前述でバイクの整備士になる2パターンを紹介しましたが、もし長期的にバイク業界に勤めるのであれば、専門学校に通うことをお勧めします。理由ですが、2つ挙げられます。
まず1.について。前述したように、バイク業界は減少傾向にありますが、コアユーザーは増加傾向にあります。コアユーザーが増える理由に、メカとしての面白さを挙げましたが、今のご時世、ある程度素人でも、ネットを駆使すれば、どうやって整備すれば良いか分かってしまいます。そのため、バイク整備士に求められる知識量・専門性も上がっているのが事実。正直、この専門性を身に付けるのは、専門的な整備工場に勤めない限り難しい。
またそのようなレベルが高い整備工場は未経験で働くことが極めて困難です。なので、バイクの専門家としてのキャリアを作るのであれば、一度専門学校に通い、しっかり勉強することをお勧めします。
そして2.について。バイク整備士の試験は、筆記テストがあります。そのため参考書を使って勉強するのですが、その参考書が販売されていないケースが多いのです。宅建など有名な資格でしたらすぐに手に入るのですが、そうはいきません。中には、知り合いが参考書を持っているケースもありますが、年度が古く法令が変わっている可能性もあるので、可能な限り最新の参考書で勉強した方が無難です。
以上を踏まえて、今後バイク業界で長期的なキャリアを作るのであれば専門学校に通うことをお勧めします。
以上、バイク業界の市場動向から専門学校に通う理由まで述べていきました。昔の影響で悪いイメージが定着してしまったバイク業界ですが、時代が変わるに連れてだんだん明るくなる兆候も見えてきています。このように少しでもバイク業界に興味を持ってくれたら嬉しいです。
最後に、どうやって専門学校を選べば良いのかについてです。結論からお伝えすると実際にオープンキャンパスや講師陣と面談して吟味してみることを推奨します。取得できる資格にはそこまで大差がないように思えますが、各専門学校によって、就職実績や学べる環境、実技講習の内容まで大きく異なります。その情報はネットで探すよりも、実際に面談して相談する方が確実に確かな情報が手に入るのです。
当校でもオープンキャンパスや面談を実施していますが、可能であれば複数の専門学校で相談してみて、自分が納得いく形で進路を決めてみてください。
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