自動運転ってどんなもの?歴史と実用化時期を紹介!
クルマに関する技術の進化で避けては通れないのが「自動運転」という技術について。自動車の歴史において革命を起こす技術であることは間違いありません。では、自動運転はいつ生まれ、どのような歴史を辿ってきたのでしょうか。また、自動運転の技術が搭載された自動車はいつ実現するのでしょうか。
そこで今回は、自動運転の歴史やレベル、実用化の時期などを詳しくご紹介します。
自動運転とは、ハンドルに触れずに乗り物が走行してくれること。最近は自動車の分野で大きく発展を遂げており、実用化に向けて動いています。
自動運転が実用化されると、運転手が操作することなく自動運転機能が搭載されたクルマが事故や渋滞を回避しながら目的地へと連れていってくれる未来が実現されることでしょう。
現在はまだ、自動運転の中の一部の機能しか実用化されていない状態。発展途中の技術であるといえます。
自動運転の技術は、ここ40〜50年ほどでグッと急激に進化したといえます。かなり最近の話ですよね。しかし、実は、自動車が一般的に使われはじめた1900年代には既に「自動車の自動運転化」という考え方は出現していました。
最初の提案は1939年。ニューヨークの世界博にてゼネラルモータースが行ったFuturamaという未来の自動運転システムの展示ではないかといわれています。
そして、自動運転に関する本格的な研究がスタートしたのは1950年。アメリカが最初でした。
日本では、1960年に当時の通商産業省工業技術院機械試験所で研究がはじめられ、1977年にはつくばの機械技術研究所の津川定之教授が、道路を走ることを想定して作った自動運転車を発表しています。1980年にはドイツのメルセデスも自動運転技術の開発に積極的に取り組みはじめました。
それから研究は発展していき、2009年にZMPが最初のロボットカー「RoboCar1/10」の販売を開始。2010年にはGoogleが自動運転の研究を発表、その後実車タイプのロボットカー「RoboCar HV」「RoboCar Minivan」を発売しました。
現在では、自動車メーカーやITメーカーなどが自動運転車の実用化を目指して開発に精力的に取り組んでおり、開発競争は激化しています。
自動運転車が搭載している技術は、実は国土交通省が定める「自動運転車の定義及び政府目標」によって5段階のレベルに分けられているのです。
引用:国土交通省「自動運転車の定義及び政府目標」
レベル2はより高度な運転支援を表し、「LKAS(レーンキープアシストシステム)」と「ACC(アクティブクルーズコントロール)」を組み合わせて車線を維持しながら前のクルマに付いて走ったり、遅いクルマがいればウインカーなどの操作によって自動で追い越したり、高速道路の分合流を自動で行ったりする機能が搭載されています。
レベル3は、特定条件下における自動運転を表します。システムが主体となり自動運転を行ってくれるため、特定条件下ではドライバーは前を見ていなくてもよくなり、周囲の交通状況監視から解放されて運転負荷を軽減できるところが利点です。
レベル4は、特定条件下における完全自動運転を表し、政府目標では、2025年を目処に高速道路でのレベル4の自動運転の実現を掲げています。
そして最上級のレベル5は、完全自動運転を表します。常にシステムが運転を実施してくれる状態です。
今はまだ実用化に至っていませんが、レベル5の完全自動運転が実現した場合、運転操作が必要なくなるため、免許が不要になるのではないかという声もあります。
しかし、そう簡単にはいかないのが事実。
現在、航空機は自動操縦を50年以上前から導入しているものの、パイロットは航空機操縦の免許の取得が必須です。航空機では現在も離陸時の操縦はパイロットが行っており、万が一の際には手動で操作する必要があるため、免許が必要になるのです。
システムが主体ということは、いつ操作不能になるかわからないという危険性を持っているということ。そのため、完全に知識や技術のない人間が運転席に乗ることはなかなかむずかしいといえるでしょう。
完全な自動運転の実現には、レベル5の機能を搭載した自動運転車が必要ですが、レベル1と2の技術は何年も前から市販車に搭載されています。
自動車界に大きな話題を呼んだのが、2020年11月に発表された、レベル3の型式指定を国土交通省から取得したホンダの「レジェンド」が2021年3月5日(金)に発売されたことです。
先ほどお伝えした通り、主体が人かシステムかでレベル2とレベル3の間には大きな線引きがあり、今回はそれを乗り越えた自動運転車が販売されることになります。
ただし、レベル3のため特定条件下においてのみに限定されています。機能が使えるのは高速道路だけで、かつ渋滞しているか渋滞に近い状態、速度は50キロ以下の場合と定められていることが特徴です。
さらに、ドライバーも万が一システムに問題が起こった際にすぐに対応できるように備えておくことも求められています。
このように条件付きの走行ではありますが、レベル3の機能を搭載したクルマの市販化は、自動車における自動運転の歴史に大きな衝撃を与えることは間違いないでしょう。
また、自動運転車の実用化を目指すため、2020年4月1日に、自動車分野でのもっとも重要な2つの法律が改正されました。それが、公道での交通ルールを定めている「道路交通法」と、公道を走行する車両が満たすべき条件を定めている「道路運送車両法」です。
公道でのレベル3の自動運転が解禁になったことが、今回の改正の大きなポイントだといわれています。
昨今、技術の発展が著しい自動運転車。そんな自動運転車を整備するには、専門学校へ行き学び、国家資格を取得するのがおすすめです。東京工科自動車大学校の1級自動車整備科では、次世代のクルマに対応した一級自動車整備士を目指せるカリキュラムが組まれており、総合的で高度な技術をわかりやすく学ぶことが可能です。
また、先進安全自動車をはじめ、燃料電池実験装置などといった豊富な教材が揃っているため、高度技術を磨けるのです。独学では学べない技術や知識が得られて、国家資格合格へのノウハウが蓄積されているので、効率よく自動車整備士を目指せます。
自動車整備士としての進路を考えているのであれば、東京工科自動車大学校で目指す道を検討してはいかがでしょうか。サポート体制も万全に整えています。気になる方はオープンキャンパスにも足を運んでみてくださいね。
当校は、自動車業界の幅広い人材ニーズに
応えるために、世界水準の技術者を育成します。
世界の最先端技術の結集とも称される自動車。常に進化を続ける自動車業界を、20,000名以上の東京工科自動車大学校の卒業生が支えています。業界が求める高度教育で「選ばれる」人材を育成し、学生一人ひとりの夢を実現します。